これまでとは違う徳川家康の物語

『オール讀物』の二〇一五年十月号で、座談会をしたときだ。安部さんは「僕は信長への興味から戦国時代史に入り、三十年近くかかってようやく分かってきたことがあります。信長が直線的であるとすれば、秀吉は多角的、そして家康は螺旋的だと思うんです。家康は時間を味方にするような生き方をして、何年かを経るとまるで螺旋階段を上るように場所は同じでも、立っている位置が確実に上がっている」と仰られた。見事な比喩だ。やら

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