村上春樹の私的読書案内『Evening』 2022/5/15 村上春樹が自宅書棚から選んだ、手放すことができない51冊の本。私的な読書案内文と共に。 『Evening』文章がなにしろ美しいのだ。僕はとくにスーザン・マイノットの小説の熱心なファンというわけではないが、この本は読んでめっぽう感心した。文章がなにしろ美しいのだ。彼女は決して物語の先を急がないし、それでいて物語の流れをわずかも淀ませることはない。ミステリアスな伏線もあるけれど、それが読者を戸惑わせる