この漂流の時代に陸地をつくること。それが作家の仕事だと思いました『愛情漂流』辻 仁成インタビュー

きっと今日はピクニック日和なのだろう。「ちょうど今、息子を学校に送り出したところなんですよ」。電話の向こうの辻さんの声も弾んでいる。スピーカーは、開け放した窓から流れ込む、朝のパリの音も拾ってくれる。石畳の街に響く、まるで楽器の音のようなクラクション、人々が交わす挨拶と笑い声。ここから作家の言葉は生まれている。数多の物語も、22万人もの人々がフォローする、“息子よ”と発信するツイートも、自分を大切

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