2019年のええじゃないか – 『ジャズ』 ドレスコーズ

前作『平凡』に明らかだったのは、他人との差異でしか個性や自己顕示ができなくなった人間に対する強烈なシニシズムだった。そんな人間共食いのような地獄が延々ループする今に疲れ、誰かに馬乗りになる方法を考えるばかりの日々と愚かさを笑いながら踊り続けるアルバムだった。そして今作はというと、『平凡』の先でいよいよ「人間の終わり」を突きつける怖さに満ちている。人々のモラルがぶっ壊れていく様と想像力(慈愛と言い換

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