読むほどに幻惑される。無二の味のシリーズ完結篇 『深泥丘奇談・続々』 (綾辻行人 著)

作家である〈私〉は、京都に似た街で妻と猫と共に暮らす。眩暈や記憶の混濁を覚える度に、眼帯の医師・石倉と包帯の看護師・咲谷のいる深泥丘病院に通うのだが……。ミステリーとホラーの名手が、どちらの枠組みにもとらわれない作風を確立したシリーズの完結篇。祖父江慎による、凝りに凝った独創的装丁も見事。 KADOKAWA 1600円+税  いつもの角ひとつ曲がっただけで見知らぬ道に――。ページを繰るほど、そんな

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