千葉雅也「平成の身体」/古川日出男「三たび文学に着陸する」

いよいよ文芸誌の世界でも平成の終わりが始まった。今月はまず「文學界」3月号に「シリーズ『平成考』3」として哲学者の千葉雅也による論考「平成の身体」が載っている。千葉は一九七八年、昭和五十三年生まれ。彼は「昭和末期の約十年間、すなわちバブルの八〇年代に幼稚園から小学校の時期をすごし」た自分の「身体」には「平成的な軽さ」よりも「昭和的な重さ」があると言う。とはいえ彼の人生の大半は平成だったわけで、つま

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