「もう見たくない」虐待の問題が身近に感じられる物語

『フーガはユーガ』(伊坂幸太郎 著)  伊坂幸太郎らしい仕掛けが随所に施され、読み終わった後、鮮やかなイメージがいくつも残る作品である。  まず、装丁が素晴らしい。鏡文字のようにして向かい合う「フーガ」と「ユーガ」。よく見ると間に「Twins Teleport Tale」の文字。  そう。これは誕生日の日にだけ、2時間おきに、お互いの存在が一瞬にして物理的にテレポートして入れ替わる、という能

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