「グリコちょうだい」声 今も 弟ら亡くし、満州から引き揚げ 筑紫野市 八尋さん

キャラメル、牛乳、酒…。福岡県筑紫野市の八尋一郎さん(83)宅の仏壇は、9月になると供え物でにぎやかになる。71年前の満州(現中国東北部)で、1週間のうちに相次いで亡くなった家族3人の命日が巡り来るからだ。思い返されるのは「グリコちょうだい」とつぶやきながら息絶えた弟の姿。そして、引き揚げる逃避行中に人間性を失っていった自身の振る舞い。「終戦で始まった戦争もあったことを忘れないでほしい」。八尋さん

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