「若松さんが亡くなり、青春が終わったと感じた」白石和彌監督が語る若松孝二から受け継いだ遺産
珠玉の青春映画が誕生した。門脇麦主演作『止められるか、俺たちを』は、インディーズ映画界の巨匠だった若松孝二監督が1965年に立ち上げた「若松プロ」を舞台にした実録群像劇だ。低予算のピンク映画ながら『壁の中の秘事』(65)がベルリン国際映画祭に日本代表として出品されるなど、第一期黄金時代を迎えていた若松監督と、そのブレーンを務めた大和屋竺(のちの『ルパン三世』脚本家)、足立正生(のちのパレスチナゲリ