【第8回】ちゃんもも◎『刺激を求める脳』/幸正#4

逃げても逃げても、どこまでも追いかけてくる。  新たな一歩を踏み出したつもりだったが、それは新たな悪夢の始まりだった。  それまで生きてきた人生の大半を否定され、欠如した感情は元通りにはなってくれなかったが、東京に戻った僕はそれまでどおりの振る舞いを続けた。連れて帰った彼女を三谷さんをはじめとする劇団のみんなに紹介し、それまで付き合っていた彼女とはすぐに別れた。  それから一年ほど経ち、小劇場で公

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

CLOSE
CLOSE