さっちゃんの思い出 編集委員 上別府 保慶 2018/8/16 この盆に帰省した折に、84歳になる母親がふと話し始めたのは、戦時中に国民学校(今の小学校)に通っていたころの「さっちゃん」という同級生の思い出だった。 その学校は、今は芋焼酎の「伊佐美」や「伊佐錦」の醸造元があることで知られる鹿児島県伊佐市の農村にあった。さっちゃんは勉強ができて副級長を任せられていたが、股関節が悪く、走る時はよたよたと後ろからついていくのが精いっぱいだった。 本土決戦が近いという