第159回受賞…高橋弘希「送り火」／類似表現…北条裕子「美しい顔」

第１５９回芥川賞は、高橋弘希「送り火」（「文學界」５月号）に決定した。高橋は２０１４年に「指の骨」で新潮新人賞を受賞してデビュー、同作は第１５２回芥川賞候補となった。以後「朝顔の日」（第１５３回）「短冊流し」（第１５５回）と候補に挙げられたが受賞はならず、四度目の候補となった今回、ついに栄冠を射止めた。この作品については以前にこの欄で触れたので多くは述べない。田舎の中学生たちの暇つぶしめいた遊戯（