血縁とも地縁とも異なる、新しい家族の在り方!? 日本の最下流社会のシビアな現実『万引き家族』
巣鴨で起きた子ども置き去り事件を題材にした『誰も知らない』(04)、沖縄であった新生児取り替え事件にインスパイアされた『そして父になる』(13)など、是枝裕和監督は日本社会の暗部にスポットライトを当てることで映画を生み出してきた。カンヌ映画祭パルムドール(最高賞)を受賞した『万引き家族』も、実在の事件が元ネタとなっている。2010年以降、次々と発覚した年金不正受給事件から着想を得たものだ。親の死を