【石野伸子の読み直し浪花女】梶井基次郎「檸檬の伝説」(4)人妻こじらせ愛…アラサー美女作家の宇野千代、そして年下の売れぬ作家

梶井基次郎(かじい・もとじろう)と宇野千代(うの・ちよ)が出会ったのは昭和2(1927)年の初夏、伊豆の温泉地・湯ヶ島だった。  基次郎26歳。千代30歳。梶井は東京帝大在学中の無名の文学青年。かたや千代は注目の新進女流作家。コケティッシュな魅力にあふれ、当時は尾崎士郎の妻で、その後も80代で書いたベストセラー「生きて行く私」にあるように奔放な男性遍歴を続けた作家だ。一見不釣り合いに見える2人の恋

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