中野京子の名画が語る西洋史――復讐するは我にあり

「怒れるメディア」1836-1838年、油彩、260×165cm リール市立美術館 ©ユニフォトプレス  本作については忘れがたい思い出がある。七、八年前、拙著『怖い絵で人間を読む』の元になったTV出演の際、スタッフが某美術館来訪者十数人にこの絵を見せ、どんなシーンを描いていると思いますか、とアンケートを取った。すると例外なく皆が答えて曰く、悪党に追われた母親が、子供を守ろうとしている。  ――

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