夢と情熱――ピンク映画が生んだオスカー監督 滝田洋二郎(映画監督)

偶然に導かれ飛び込んだ制作現場で、映画作りの面白さに取りかれた。時代と人間を独自の視線で捉え描く作品は、社会に大きなインパクトを与えてきた。監督として不動の評価を得た今もなお、未到の頂を目指し走り続けている。  東京・銀座の東映本社ビルの屋上。東映稲荷大神社の赤い鳥居の前で滝田洋二郎は深々と頭(こうべ)を垂れた。何層ものコンクリートを突き抜けて地面とつながる稲荷社。時代が変わり土が消えた都会でもな

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