『否定と肯定』――桜庭一樹のシネマ桜吹雪

並外れて強いヒロインが登場すると、つい気後れしてしまう。自分とはちがいすぎる、と感じるからだ。でも、少しダメなところを見せられると(無敵のワンダーウーマンが回転ドアを通れなくて挟まったり)、途端に気が楽になるものだ。ああいうシーンって、「彼女もあなたと同じよ」という、作り手からの“目配せ”なのかなぁ?  さて、この映画は、実話をもとにした社会派ヒューマンドラマだ。ヒロインのデボラ・E・リップシュタ

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