池部良が演じる真面目男 出来心で堕ちる惨めさ!――春日太一の木曜邦画劇場

1961年作品(96分)/東宝/4500円(税抜)/レンタルあり  松本清張原作の映像化作品の最大の魅力は「真面目に生きてきた人間がふとした誘惑に負け、やがて転落していく」という、理不尽な物語展開だ。  それだけに、主人公に配役されるのはどこか生真面目そうなイメージの強い役者が多く、彼らが誘惑と転落のドラマを通して演じている、他の作品ではなかなかお目にかかれない狂気と情けなさに満ちた一面が見せ場

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