今年のベストはこれだ。『眩(くらら)』――亀和田武「テレビ健康診断」

©文藝春秋  すごいものを観た。年末までにこれを凌ぐ作品が出現するとは思えない。『眩(くらら)〜北斎の娘〜』が、今年放映されたドラマの最高傑作になるのは間違いない。  江戸時代の画家、葛飾北斎(長塚京三)は、いまも国際的な評価が高い。北斎の三女お栄(宮﨑あおい)も、生まれてすぐに絵筆を握った天成の画家だ。大量の注文をこなす父の仕事を有能な助手として支えつつ、自分だけにしか描けない絵と色彩の追求に

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