57年前の美しいラブソングに込められた強烈な皮肉。白人主義と音楽で闘った一人の男に今私たちが学ぶこと
Photo by Misa Kusakabe
新宿のディスクユニオンで働き始めた高校3年生の頃、わたしはサム・クックに出会った。当時わたしは60年代〜70年代のロックが好きで、その時代のレコードを専門に扱う店舗にいた。ロックからブラック・ミュージックまでが細かくジャンル分けされたそのフロアでは、スタッフが選んだレコードが流れていた。あるとき、スタッフが何気なく選んだサム・クックのアルバムが、私の胸