ふるさとは遠きにありて思ふもの/そして悲しくうたふもの…と続く10行の詩は1913(大正2)年…

ふるさとは遠きにありて思ふもの/そして悲しくうたふもの…と続く10行の詩は1913(大正2)年、北原白秋が主宰する文芸誌上で発表された。作者は室生犀星。金沢出身の犀星は東京で九州出身の白秋と交わり、詩壇に導かれた▼以来、100年余。この詩に心を重ねる人は今なお多い。故郷は誰しも忘れがたい。けれども、もはや帰る場所ではない、と複雑な愛憎を抱いた犀星▼20歳で上京した犀星は生活苦にあえぎ、幾度か金沢に

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