<森の声 風の音>(5)交流 生き方変えた「気付き」 2016/7/30 「私らはね、都会の人に気付かせてもらったんですよ。一見何もないこの山里の価値に」一日の農作業を終えた後藤福光(67)が、宮崎県五ケ瀬町の自宅で福岡からの宿泊客と焼酎を酌み交わす。全国的に有名な同町桑野内地区の農家民泊を先導した男が1996年から20年続く歩みを静かに語り始めた。福岡市などから初めて約80人の宿泊者を迎えた時、桑野内の住民は「福岡んことは何も知らんから話が合わん」「山の食い物はあるが