不器用に生きる愚者たちにこそ、人間のまっとうな姿を見る――伊集院静が男同士の絆を描く! 2017/4/4 2017/8/8 『愚者よ、お前がいなくなって淋しくてたまらない』(伊集院静/集英社文庫) 『愚者よ、お前がいなくなって淋しくてたまらない』(集英社文庫)は、直木賞作家・伊集院静の自伝的長編小説。物語の語り手であるユウジは、2年前に女優である妻を癌で亡くして以来、仕事を辞めてギャンブルと酒にのめり込む日々を送っていた。奈良から始まり、梅田、函館、十三、小倉、玉野、新宿、立川、福島――ユウジの彷徨は続く。人とうまく