ドスン、ガタガタ…「山が来た」 関東大震災の「山津波」わずか5分で集落へ 奇跡的避難に思いはせ
「山が来た」。関東大震災が発生した1923(大正12)年9月1日正午過ぎ。当時10歳だった故・内田一正さんは、片浦村(現・神奈川県小田原市)の河口近くで叫び声を聞いた。根府川駅に近い白糸川沿いの集落に押し寄せた山津波(土石流)。住まいはのまれたものの、一家6人はかろうじて難を逃れた。 2学期の始業式を終え、友人宅で遊んでいる最中だった。「ドスン」というものすごい地響き、「ガタガタ」という上下動。は