「本当の息苦しさも知らない癖に」主人公の心の声が突き刺さる『ハンチバック』

遺伝性の筋疾患により、右肺を押し潰すように背骨が極度に湾曲した主人公の井沢釈華。両親が遺したグループホームの十畳ほどの部屋で、コタツ記事ライターとして風俗体験記を書いてはバイト代を寄付し、SNSで〈妊娠と中絶がしてみたい〉などと呟く日々。ある日、ヘルパーの男に個人アカウントを特定され……。  自身も先天性ミオパチーを患う著者のデビュー作。 “” で始まる出だしから一気に読ませ、自らを〈ハンチバック

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