【「小説家の映画」評論】モノクロと会話と“想像”のあいだにあるもの

モノクロームの映画が主流だった1930年代まで、映画に色がついていないことは技術的な問題に依るところが大きかった。それゆえ、白と黒のグラデーション、或いは、陰影といった映像表現には演出意図があったのである。やがて、カラーによる映画のフィルム処理技術が1930年代半ばに開発・確立されたことで、色彩を表現することにも意図が生まれてゆく。それは、日本で<総天然色>と呼ばれたように、モノクロ映画との差別化

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