親友の死に心を痛める少年にとどめを刺した、教員の「ありえない言動」

2 左沢と学級委員は俯(うつむ)いて沈黙していた。校長たちは真一の自殺の原因は学校内にはないと断定している。しかし、それは十分な根拠に基づくものではなく、責任の回避や転嫁を目論む校長たちの身勝手な作り話であることは、十四歳の左沢にも容易に察しがついた。 「心当たりはないかな」 校長は、左沢を一瞥(いちべつ)したあと、目で学級委員に発言を促した。 「ありません、まったくありません。教室でも、特に変わ

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