境内の念入りな描写 松本清張「球形の荒野」舞台、南禅寺を歩く

緑の中にそびえる南禅寺山門は高さ22メートル=京都市左京区で2022年7月7日、山本直撮影  奈良を旅した芦村節子は唐招提寺と飛鳥寺で芳名帳に見覚えのある文字を見つける。北宋の書家、米芾(べいふつ)に似た書体。17年前の第二次大戦中、欧州で客死した外交官で叔父の野上ではないか。これを耳にした新聞記者が両寺を訪ねると、そのページだけが切り取られていた――。4日で没後30年の松本清張「球形の荒野」。

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