【書評】『ママー探偵物語』早熟だった少年・手塚治虫、戦時下の習作に隠された問い

『ママー探偵物語』著・手塚治虫 【書評】『ママー探偵物語』/手塚治虫・著/888ブックス/2万4200円 【評者】大塚英志(まんが原作者)  手塚治虫は自分のデビュー作が戦時下、大政翼賛会が版権を管理した「翼賛一家」のキャラクターを用いた「桃太郎絵本」だと主張していた時期があった。その所在や真偽は未だ確認できないが、本書は戦時下の「こども」であり早熟な「少年」でもあった手塚の十歳から十六歳の習作を

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