作家を作った言葉〔第6回〕三浦しをん

小説って本当に自由ですごいものなんだなと痛感した最初の一冊は、丸山健二の『水の家族』だ。中学生のころに読み、だからといって「私も小説家になりたい!」とはまったく思わず、その後もボーッと日々を過ごしていたけれど、小説という表現方法の奥深さ、魅力に気づかされ、ますます読書大好き人間と化すきっかけになったのはたしかだ。  長じて私は小説家になったが、それは読書大好き人間すぎたせいで、就職活動に失敗したか

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