【小説】喧嘩別れした友人「実は去年夫が亡くなったの」の事情 2022/5/23 【前回の記事を読む】親友の頬を平手打ち…「私から彼氏を奪う気?この裏切り者!」 のぞみの結末 約束の時間になっても、あかねは現れなかった。淳美はアイスコーヒーをゆっくり飲みながら、『喫茶プレリュード』と書かれた入り口のドアをただぼんやりと見つめていた。氷はとうの昔に溶けていて、グラスの上部に透明な層を作っていた。 あかねが時間にルーズなのには、淳美もすっかり慣れっこになっていた。この日も20分遅