東山彰良氏 直木賞受賞第一作『罪の終わり』 2016/7/1 2015年に『流』で直木賞を受賞した東山彰良氏【著者に訊け】東山彰良氏/『罪の終わり』/新潮社/1500円+税 その出来事の前と後とで、世界が一変するほどの事件や災害。東山彰良氏の『罪の終わり』でいう〈六・一六〉もまた、新たな救世主が待望されるには十分すぎる災厄だった。 舞台は22世紀のアメリカ大陸。2173年6月16日、〈ナイチンゲール小惑星〉落下に伴う地殻変動や気温低下で食糧事情は逼迫し、...