【「ハウス・オブ・グッチ」評論】煌びやかでコミカルなソープオペラ 家族内の人間スケッチは痛烈そのもの
フェンディやミッソーニと並んで家族経営で財を成したイタリアを代表する老舗ブランド、グッチが、家族経営ゆえに亀裂を生み、脆くも崩壊していく様子を、巨匠リドリー・スコットが豪華配役で再現していく。
父が営む運送会社で経理を担当していたパトリツィア・レッジャーニが、創業者の孫で弁護士を目指していたマウリツィオ・グッチに出会ったのは22歳の頃。上昇志向が強いパトリツィアはマウリツィオとの関係を一気に深め