やくざ抗争の先兵となる“鉄砲玉”。愛らしき男ゆえ、暴力性が切ない!――春日太一の木曜邦画劇場

1974年(106分)/東映/3080円(税込)  最新刊『やくざ映画入門』では、やくざ映画の歴史についても詳しく書いている。  一九六〇年代後半に、鶴田浩二、高倉健、藤純子、若山富三郎らのスターたちを擁して隆盛を極めた東映のやくざ映画だったが、七〇年代に入る頃には退潮を迎えた。そして、七三年の『仁義なき戦い』の大ヒットを皮切りに大きく路線は変わる。弱き者を守るため、あるいはやくざ社会の掟を守る

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