小林亜星さん 昼は和魂洋才の作曲、夜は銀座回遊で名を成した昭和一代男 2021/6/15 ◇小林亜星さん死去 【悼む 小西良太郎】「北の宿から」をもらった当初、都はるみは戸惑ったと聞く。阿久悠の詞、小林亜星の曲は、それまで彼女が得意とした「演歌」とは、文脈が少々違う「歌謡曲」。歌詞で言えば旧勢力なら「女心の未練でしょうか」と書くところを「未練でしょう」で止めたあたり。女主人公のわきまえ方からして違うのだ。 もともと小林はCMソングの帝王だった。それが加藤登紀子の「赤い風船」から歌謡