人生は苦いからこそ、甘いものが必要。疲れた心に沁みる、老舗ホテルのアフタヌーンティー 2021/4/20 『最高のアフタヌーンティーの作り方』(古内一絵/中央公論新社) 学生時代、数日間だけケーキ屋でアルバイトをしたことがある。寂れたショッピングセンター内の小さな店だったが、地元のお客さんにはそれなりに人気があったようだ。真剣な顔でショーケースを覗き込む子ども、照れくさそうにケーキを選ぶ中学生男子グループ、いつも大量のシュークリームを購入していくおばあさん。思いのほか多かったのは、ケーキをひとつだけ