一瞬ごとにジャッジしながら読む私こそが、本にジャッジされている

『クララとお日さま』(カズオ・イシグロ 著/土屋政雄 訳)早川書房  ショートカットで浅黒い肌のフランス人少女のような姿をしたクララは、子どもの親友となるべく開発された人型ロボットだ。とりわけ観察眼と学習能力にすぐれた個体であるクララが率直に思慮深く語るこの物語は、童話のようなやさしさをたたえながらも、この世界のおそろしさを取りこぼさずに拾い上げていく。人型ロボット内でのバージョンのちがいによる

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