「心霊」日本を代表する怪談の語り手が手掛けた、それぞれ全く毛色が異なり、いずれも強烈で見ごたえのあるオムニバスホラー
稲川淳二さんといえば日本を代表する怪談の語り手である。背筋の凍る話を、声の強弱とスピードの緩急を巧みに使い分けながら、恐ろしさを何倍も増幅して観客の耳に届けてくれる。そんな彼が、実は過去に映像作品も手掛けていたのはご存じだろうか。今回紹介するのは、稲川さんが一部監督を務め、更に本人も劇中に登場したホラーシリーズの一作、その名もズバリ「心霊」(なんて分かりやすいタイトル!)だ。本作は3篇の独立した物