【リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展(2)】聖女の「美」表現《聖バルバラ》ルーカス・クラーナハ(父)

美しく、聡明(そうめい)に生まれたバルバラは、その純潔を守るため、そしてキリスト教を棄教しないことを理由に父親によって塔に閉じ込められる。数々の拷問を受けながらも、決して教えを棄てようとしないバルバラは、ついに斬首されてしまう。  画題は「黄金伝説」というキリスト教の聖人伝集に取材したもの。画面右側に塔を配置し、手には聖書をもたせ、頭上に光輪を描くことで、画家は彼女が聖バルバラであることを示す。ル

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