「あらゆる未来を良くしようとする試みは失敗に終わり…」すでに始まっている近未来のディストピア

『透明性』(マルク・デュガン 著/中島 さおり 訳)早川書房  めちゃくちゃ面白すぎて評論できない。  ……個人的にはここで終わらせてもいいぐらいだが、一応、書評という体で仕事を頼まれているので続きを書く。本書は近未来を舞台にしたディストピア小説だが、描かれているのは未来ではない。2021年時点ですでに始まっている「現実」の話である。  健康、心理、消費動向などあらゆる個人データが企業に吸い上げ

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