【「カイロの紫のバラ」評論】セシリアの映画が、いつまでも終わらないことを願って 2021/1/9 映画を愛する者であれば、1度は「スクリーンのなかの世界に行くことができたら」「映画の登場人物と話すことができたら」という願望を抱いたことがあるのではないだろうか。そんな夢を叶えてくれるのが、ウッディ・アレン監督の名作「カイロの紫のバラ」。男と女の物語を紡いできたアレン作品のなかでも、映画愛に溢れた、とびきりロマンティックな1作。そしてアレン監督自身も、記念すべき第50作「レイニーデイ・イン・ニュー