「私はぐうたらで、甚だ弱虫である」と作家の遠藤周作さんは書いた…

「私はぐうたらで、甚だ弱虫である」と作家の遠藤周作さんは書いた。だから役人が拷問の用意をしただけで「チヂみあがったであろう」と▼生前、長崎県を訪ねた時のこと。「ここはキリシタンの血が流され、信徒を処刑する火刑台の遺跡と刑場の廃墟」が残る。それなのに「囲む自然の風景はあまりに美し」い。明と暗の対比に心を惑わされた▼長崎市では、銅板を木の枠にはめた踏絵(ふみえ)を前に立ち尽くす。「基督(キリスト)の磨

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