「<敵>と呼ばれても」 ジョージ・タケイほか著

米SFサーガ「スタートレック」のミスター・カトー役で知られる日系俳優の自伝。コミック仕立てだが、中身は重い。先の大戦中、日系人強制収容所で過ごした幼少期が記述の中心だからだ。「敵性外国人」と決めつけ監禁しておきながら、「忠誠」の踏み絵を踏ませ、志願兵も募る。こうした対応が生んだ亀裂は痛ましい。  それでも苦難の日系人に手を差し伸べる人はいた。何より時間は要したものの米国は過ちを認め、国家として明確

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