【「スティルウォーター」評論】喪失、無力感。言葉に出来ない“やるせなさ”をとらえた、繊細な描写が心に染みる

イリノイ州の物流倉庫を倒壊させた巨大竜巻の痕跡を見て茫然とするしかなかった。夜に人々を襲った自然の猛威は、瞬く間に街を薙ぎ倒し、昨日まであったはずの日常を無残に奪い去ってしまった。それは一瞬の出来事だけれど、多くの命を奪うだけではなく、生き残った者にとって容易に癒やすことはできない深い傷跡を残す。  「スティルウォーター」は、マット・デイモンが演じるブルーカラーの男が竜巻被災地で廃棄物を処理する場

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