「これはミステリではない」竹本健治著

大学のミステリークラブの合宿で、小島にぽつんと建つ保養所に学生たちが集まる。深い霧に包まれると密室状態。そこで事件が-。始まりはいかにもミステリー。でも心が落ち着かないのは、そうではないと否定するタイトルのせいだろう。  読み進めると、やはり普通のミステリーではないことに気づく。読者を欺くような入れ子構造のメタフィクション。小説の中の虚構が、小説の中の現実と重なり、現実と夢も交錯する。純粋な謎解き

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