古今亭菊之丞 「人間が描けていれば、それでいい」

【牧 元一の孤人焦点】古今亭菊之丞の落語を浅草演芸ホールで聞いた。演目は「紙入れ」。間男(まおとこ)が右往左往する話だ。 浅草演芸ホールの楽屋で笑顔を見せる古今亭菊之丞  登場人物は小間物屋の新吉、出入り先のおかみさんとその旦那の3人。しゃべればしゃべるほど追い詰められる新吉の動揺ぶり、自分が被害者だと気づかない旦那の間抜けさ、物事に動じないおかみさんの堂々とした様子が面白い。  際立つ芸を

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