敗戦後の国家を再建したのは戦犯たちだった!? 不問にされた戦争犯罪を暴く『コリーニ事件』

ドイツ映画『コリーニ事件』は、かなり異色の法廷サスペンスだ。現役弁護士であるフェルディナント・フォン・シーラッハの長編小説デビュー作を映画化したもので、ドイツ法曹界、そして戦後ドイツの闇に斬り込んだ問題作となっている。多重構造の闇に包まれているので、この作品の特異性が分かるよう、最初の闇ベールを一枚はいだ形で紹介したい。  主人公はトルコ系の新米弁護士カスパー・ライネン(エリアス・ムバレク)。ドイ

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