世代の違う3人の元裁判官が俯瞰した日本の裁判所 2016/11/3 【書評】『気骨 ある刑事裁判官の足跡』石松竹雄・著/インタビュアー・安原浩/日本評論社/1400円+税 【評者】岩瀬達哉(ノンフィクション作家) 元刑事裁判官の自伝ながら、構成がちょっと変わっている。戦後すぐに裁判官に任官した著者が、若いころ薫陶を受けた先輩裁判官の回顧談を盛り込む一方、東大闘争など学生運動が盛り上がった時代に任官した後輩の元裁判官との対談を収録。「日本の裁判所」の歩みを世代の違