田舎町の少女が大量のドーナツに囲まれて自殺――美容整形を題材に湊かなえが描く最新ミステリー

『カケラ』(湊かなえ/集英社) 〈田舎町に住む女の子が、大量のドーナツに囲まれて自殺したらしい。 モデルみたいな美少女だとか。 いや、わたしは学校一のデブだったと聞いたけど――。〉  プロローグとも言いがたい、本編が始まる前のたった3行。それだけで謎と悪意、そして真実は主観によって捻じ曲がることを予見させるなんて、さすがは湊かなえさんである。最新小説『カケラ』(集英社)は、少女について語る人々

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