「青春の後の人生の方がずっと長い」又吉直樹が真っ向勝負で書き上げた『人間』 2019/10/26 『人間』(又吉直樹 著) 『火花』でお笑い芸人、『劇場』で演劇青年を描いた又吉さんは、初の長篇小説で、文章と絵を生業とする人物を主人公に据えた。 「『火花』の最後の方に“生きている限り、バッドエンドはない。僕達はまだ途中だ”と書きました。自分自身、その言葉の意味をずっと考えているうち、人は多くの場合、青春の後の人生の方がずっと長い、ということに気付きました。それで今回は、かつて若かった男の“その